金庫を5つ移植された実験体の前に、為す術なく敗れたパトカイザー。
片方の戦隊だけでは太刀打ちできない強大な敵の前にルパンレンジャーとパトレンジャーはどう立ち向かうのか…
今回は2018年9月16日に放送された快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 第32話「決闘を申し込む」の感想です。
前回の感想はコチラです!!
【前回の感想】つかさよ、気高く咲き誇れ!「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #31 自首してきたギャングラー」の感想
ルパパト 第32話「決闘を申し込む」
#32「決闘を申し込む」のあらすじ
パトカイザーを圧倒した巨大実験体でしたが…まだパワーが安定しないらしく、元の大きさに!!
その一部始終を見ていたルパンレンジャーが、果敢にルパンコレクション奪還に挑みますが…金庫は開かずじまい。
戦いに参戦したゴーシュ。双眼鏡型のルパンコレクションを取り出して使おうとした為、強制的にノエルが退却させます。
5つのルパンコレクションを持つ実験体の存在…
ノエルの解析により、「5つの金庫の同時開錠」が必要と判明します。
しかし、5か所同時開錠を行うには人数が足りないし、(ルパンレンジャー+ルパンエックスでも4人。)グッティの力でルパンレッドが3人に分身して6人がかりになる戦法は、相手がグッティの能力を相殺するルパンコレクションを持っている為、使えない。
どちらにしても実験体からルパンコレクションを奪う為には、あとひとり協力者が必要という状況に!!
それに関して、「ひとり心当たりがいる」とノエル。
国際警察に戻ったノエルでしたが、逮捕対象である快盗に協力するなどもっての外と大反対。
「ライモンの時と一緒さ」というノエルに対して、「違う」と頑なな圭一郎。
圭一郎の言い分はこう。怪盗がルパンコレクションを盗ろうとしてギャングラーを取り逃がしたせいで被害が拡大している。戦力部隊として同じ過ちを繰り返すわけにはいかない…と。
議論は平行線…
意を決したノエルは朝加圭一郎に対して決闘を申し込みます!!
ノエルが勝ったら圭一郎は快盗に協力して金庫を開け、実験体を撃破する。
そんな申し出に対して「決闘など意味がない」と一蹴する圭一郎でしたが、もし圭一郎が勝ったら、ノエルおよびルパンレンジャーの3人は自首する。…と。
もちろんルパンレンジャーの3人も、交渉の行方を決闘に委ねる事を承知しており、「頼むんなら圭ちゃんだと思う」と魁利。
そして、国際警察に残ったつかさと咲也。
どっちが勝つか不安げな咲也に対して、どちらが正しいかわからないからこそ決闘するんだろうと言うつかさ。力づくなら正しいも正しくないもないから…
対峙する圭一郎とノエル。
手加減は一切なしだと宣言して決闘開始!!
「ギャングラーを一刻も早く倒す事が我々の使命」と語る圭一郎に対して、「ルパンコレクションを手に入れることで平和を守ることと両立できる」とノエル。
「警察と快盗が両立できるわけがない」と圭一郎。
「できるできないではなく、やる」ノエルの選んだ道は、「ルパンコレクションを取り返して大事な人を取り戻す。その上でギャングラーを排除し、平和な未来を実現する。」というもの。
ノエルの言葉から、ルパンレッドの言葉を思い出した圭一郎。
「これしかないから快盗やってるんだ。正論なんてどうでもいいね!」
一瞬、動きの止まった圭一郎に対して必殺技のモーションに入ったノエル…
勝負の行方は…
ノエルと圭一郎が戦っている最中、調整が終わり覚醒した実験体。
再び街に出現して暴れ始めた報を受け、つかさと咲也が緊急出動。
そこへ現れたルパンレンジャーもこのままほっとくわけにはいかないと戦いに参戦します。
…が、両戦隊を軽く凌駕する実験体の脅威のパワー!!
そして、パトカイザーを破った必殺技を発動させますが…すんでのところを救出した光弾。ノエルと圭一郎のふたり!!
ノエルの勝利により、ルパンレンジャーに協力する事となった圭一郎。
ルパンレッドは「これ使いなよ」とマジックダイヤルファイターを渡します。「このまま押収すると思わないのか?」の問いかけに対して「そういう卑怯な真似はしないでしょ」…と。
すっかり一本取られた形の圭一郎。
「今回だけだぞ」と共闘に応じ、つかさ&咲也の援護のもとで5人による一斉攻撃。
そして、遂に5つの金庫の開錠に成功します!!!!
一気に5つのルパンコレクションを奪還し、その勢いのまま両戦隊とノエルによる必殺技で実験体を撃破。
ゴーシュにより再び巨大化した実験体。
この勢いのまま…という事で、久々に登場したグットクルカイザーVSXで巨大実験体を撃破するのでした。
ふたりのレッドを見て「いいコンビじゃない」とノエル。
ビストロ・ジュレでは奪還したルパンコレクションをコグレに引き渡しますが…
ゴーシュの双眼鏡の話になると、途端に顔色が変わったコグレ。
「ノエル君に確認します」と足早に去っていきます。
そして、決闘場に再びやってきたノエル。
実はあの時、ノエルの必殺技を回避していた圭一郎。飛んできた岩を回避するべく目線を逸らしたノエルの隙をついて顔面に銃を突きつけたのですが…
わざと銃口を肩口にずらして発砲した圭一郎。
その隙をついて圭一郎の首筋に剣をあて、「勝負あり」を宣言したノエル。
表向きは勝者ノエルとなりましたが…勝負に勝ったのは圭一郎。
だからこそひとつ借りができたとつぶやくノエルでした…
そして、夕日をみつめたまま立ち尽くす圭一郎…
ノエルとの決闘を経て垣間見えた快盗達の真の目的…ルパンコレクションを取り戻すことによって何が起こるのか、思いを巡らす圭一郎なのでした。
今週の早見初美花
初美花狼狽す
実験体の強大なパワーを目の当たりにして対策を練るルパンレンジャー達。
ちょっとした4コマ漫画みたいになってますが、人数不足に狼狽する初美花が頭数に入れたのはコグレ!!
そして、それに対する透真の冷静なツッコミ。
まあ裏設定なしで見たままの温水洋一さんなら透真の言う通りでしょう。
初美花、自首…するの?
ノエルに全てを委ねる事に対して懐疑的な初美花。
負けたら本当に自首するの?と不安げですが、金庫が開錠できないんなら同じだろと腹をくくった透真と、なんだかんだで圭一郎を信頼している魁利。
この辺は男性女性の価値観の違いとかもあるのかもしれませんね。
ヤバヤバじゃん
調整完了した実験体の圧倒的パワーを改めて感じてビビる初美花。
あんなのと戦うの?って感じですが、このままにしておくわけにはいけないっしょという魁利の言葉に快盗チェンジするシーン!!
なんとなくだけど、ある程度のダメージを受けると強制的に変身解除してしまうっていうのはスーパー戦隊シリーズも、仮面ライダーにも共通していますが…今回とかめちゃめちゃ危なかったんじゃないでしょうか。
大変だったんだからね
コグレにしてみたら一気に5個も取り返してくれてラッキーぐらいの温度感だったのが癇に障ったのか、思わず飛び出した初美花の言葉。
まあとんでもないリスク背負ってましたからね…
今週の明神つかさ
今回はノエルと圭一郎の決闘がメインだったし、どうしても途中で流れを止めたくなかったから、あらずじ紹介の項目に入れなかったんですが…
かといって明神つかさ先輩のお姿を没にするのはあまりに惜しいから…特別にコーナーを追加しちゃいました(笑)
第32話 感想
これまで”ふたりのレッド”の対決は何度かありましたが、ノエルとの直接対決は今回が初。
ノエルの場合、目的を果たすためなら快盗の力も警察の力も利用するというスタンスであり、今回の実験体に対する対処方法も非常に合理的。
もちろん圭一郎自身もノエルの考えが理解できないわけではないけれど、警察官として曲げられない信念みたいなものがあり、「快盗に協力する」というアイデアには簡単に応じられない。
だからこそ「決闘」という…透真もびっくりな古典的手法に出たわけですが、戦いを通して互いの想いを感じ取った事で、結果的に相手を力づくで屈服させるのではなく、”戦い”を超えた魂のぶつけ合いへと昇華したのが見ていてアツかったし…だからこそ圭一郎も納得できたんだと思います。
しかも勝負には完全に勝ったけれど、表向きは”自分の負け”という事で決着をつけた圭一郎の姿…さらに男を上げたのではないでしょうか。
ここなんかも目的を果たしたらすぐにマジックダイヤルファイターを返却…
(そんな圭ちゃんだからこそ、快盗にも信用されているんですよね。)
最初は自分たちを付け回す面倒な存在であり、世間を騒がす憎き存在だったはずの両者が、これまでの戦いを通して互いの事を少しずつ知ってしまった…
特に圭一郎が今回の戦いを通して、快盗の活動の裏にある”真の目的”を知ってしまった事が今後のストーリーにどう影響するのか気になりますし…いつかは快盗の正体がバレる日がくると思っているので、その時に何を思うのか…
色々な事を考えさせられる回でした。
あとは「グットクルカイザーVSX」の存在。
ルパンレンジャーとパトレンジャーにとって最強の戦力ですが、これまで登場したのはたったの2回。
「快盗」と「警察」という立場の異なる戦隊の合意形成がなければ成立し得ないから…という基本設定があるのは当然ですが、今までのスーパー戦隊シリーズなら毎週のようにグットクルカイザーVSXが出てきても全然おかしくないのに、逆にここまで出さないって本当に凄いことだなぁと思うんですよね。
正直、このグットクルカイザーVSXが登場するというニュースを知った時点で、途中でふたつの戦隊の対決が終わって、ずっと共闘していくのかなぁぐらいに思っていたから、ここまで「対決」という設定を維持し続けている本作の演出は本当にすごいなぁと…
(スポンサーがよくそれで納得したなぁって気もするんですけどね…)
ザミーゴにしてもグットクルカイザーVSXにしても、ものすごく存在感があるのに意外と登場回数が少ないって事にも驚きだし、むやみやたらと濫発しない姿勢は本当に素晴らしいと思うので、最後までその姿勢を貫いていってほしいなぁと改めて思いました。
次回予告
ルパンレンジャーの3人が子供になっちゃった!!
そんな衝撃的な展開ですが…透真以外は回想シーンで子役が使われていて、それこそ回想シーンのみの登場だと思っていたから、こうしてメインで使ってくるっていう発想が実に面白い!!
でまた、かわいいものに目がないつかさ先輩がリトル魁利にキュピーンってなってるし…
毎回毎回振れ幅の多いストーリー展開ですが、来週も実に楽しみです!!!!
9/25追記
で、結局色んな意味でヤバい回でした(笑)
そして、つかさ先輩の神回でもありました!!!!
ちょっとリトル魁利…ズルいよね(笑)

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 早見初美花/工藤遥VS明神つかさ/奥山かずさ ヴィジュアルブック VSガールズ!
- 作者: 講談社,大島康嗣,高橋良明,杉山勝巳,桑田真,神谷美寛
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/09/20
- メディア: 単行本