この記事は2019年1月27日に放送された快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 第49話「快盗として、警察として」の感想です。
前回、ノエルを救出する為とはいえ、遂に自ら仮面を外して正体を明かしたルパンレンジャー。
パトレンジャーとともにゴーシュを倒しますが、もうジュレには帰れないとそのまま飛び去ってしまいます。
【前回のあらすじ】快盗の覚悟と決断!「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー #48 仮面の下の素顔」の感想
#49「快盗として、警察として」のあらすじ
世間を騒がせていた快盗の正体が魁利・透真・初美花の3人だと判明した事で、ビストロ・ジュレに警察の捜査が入りますが…すでにそこはもぬけの殻。
それまで国際警察日本支部近くの好立地でもあり、お店の常連さんとして普通に通っていた圭一郎・咲也・つかさの胸中はいかばかりか…といった感じですが、報告に戻ろうとするつかさと咲也に対して、少し時間がほしいと圭一郎。
一方、コグレが用意した新しい隠れ家で隠遁生活を送る事となった魁利・透真・初美花の3人。自分たちがニュースになっている事を知るわけですが…
コグレはノエルに対して、3人にとってこれ以上不利益が生じないようにしてくれと注意。せっかく国際警察にも籍を置いているのだから…と。
そして、ドグラニオ・ヤーブンについての情報整理に…
ドグラニオの金庫は「ステイタスゴールド・フィジカルプロテクト」という特殊なものであり、その先は異空間に繋がっていて失われたルパンコレクションのほとんどがその中にあるのだとか…
しかも、ギャングラー怪人がルパンコレクションの能力を使えるのは、自らの金庫に収納したもののみの為、せいぜい1つか2つの能力しか使えないわけですが、ドグラニオの場合は金庫に収納したルパンコレクションの能力を一度にすべて使う事が出来るという凶悪なもの。
その為、ドグラニオさえ倒せればルパンコレクションの殆どが奪還できる事にはなりますが…それが難しいという事で作戦タイムは終了。
魁利は「外の様子を見てくる」と出ていってしまいます。
一方、ドグラニオとザミーゴのふたりだけとなったギャングラーの異世界。
ルパンレッドは自分の獲物だと主張するザミーゴに対して、そんなもの知ったこっちゃないと激高するドグラニオ。
組織の為に尽くすのが愚かなのであれば、自分も若い者に跡目を譲るなどとは考えずに、寿命が尽きるまで自分らしく好き勝手暴れてやろうと決心したのです。
それに対して、ルパンレッドだけはたとえボスであっても絶対に譲らないと主張したザミーゴ。それに対して「好きにしろ」…と。
国際警察にやってきたノエル。
そんなノエルの姿を見るなり胸倉を掴む咲也。快盗の正体を知った上で自分たちと快盗が仲良くなるよう仕向けたのは何故か。面白半分でやっていたのかと怒りをぶつけますが…
ノエルの快盗と警察の面々が仲良くなれたら素敵だと思ったから…という言葉の前に何も言えなくなる咲也。
ノエルの言葉に嘘はないとわかっているから…
ノエルにとって「失ったものを取り戻す事」と「平和な未来を守る事」はどちらも成し遂げねばならない悲願。そして快盗も警察も大切な仲間だから…と。
気持ちの整理をつけるべく、ひとりベンチに佇む圭一郎。
空き缶をゴミ箱へ投げ捨てようとしたその時…
「お兄さん、それ外すよ」の声。
それは第1話…圭一郎と魁利が初めて出会った時と同じシチュエーションでの再会…
(あの時はルパンレンジャー活躍という見出しの新聞を丸めて捨てようとしてました。)
何故俺の前に現れた?という圭一郎に対し、今ここで逮捕しないでしょと魁利。
思えばルパンレッドが圭一郎に時折寄せる妙な信頼感…その正体が魁利なら理解が出来ると。そして、ジュレで自分たちに向けてきた笑顔は本物だったのかと…
そんな圭一郎の言葉にイラっとする魁利。そうじゃないだろうと圭一郎に掴みかかり、今まで警察の面々を騙してきた自分たちを怒れ、ルパンレッドに向けるように怒れよと思いをぶつけます。
それに対して「怒っているさ」と圭一郎。
それは自分の不甲斐なさに対しての怒りであり、何故もっと早く気付けなかったのか、もし自分がもっと頼れる警察官だったら、苦しみを軽くすることだってできたんじゃないかと…
まっすぐな圭一郎の思いに視線をそらした魁利。そして、警察官に頼らないやつが快盗になるんだ…と。
立ち去ろうとする魁利に向かって、自分たちも君たちを助けたいんだと伝えます。
「お兄さんたちが化けの皮にされる前に!!」
時を同じくしてドグラニオとザミーゴの情報収集をしていた国際警察は、ノエルに大量失踪事件の被害者が化けの皮にされていた事を伝えます。
そしてノエルもその犯人がザミーゴである事を伝えるのでした。
隠れ家に戻った魁利は、透真と初美花にその事を伝えます。
ザミーゴさえ倒せば…と思っていた快盗にとっては衝撃の事実であり、受け入れられない初美花。
しかし、透真はトカゲイルの人間態に既視感があった原因が、彩が氷漬けになった現場で同じく氷漬けにされた被害者であった事を思い出すのです。
という事はすでに詩穂は命を落としてるのではないかとその場に崩れ落ちる初美花…
悠然と人間界に現れたドグラニオ。
久々の実践の前のウォーミングアップとばかりに巨大化。あたり構わず破壊活動を始めます。
それを目撃するルパンレンジャーの3人。仮にザミーゴを倒せても、もし命を落としていたらどのみちドグラニオのルパンコレクションが必要になってくると…戦いを挑みます。
ビクトリールパンカイザーでドグラニオの金庫を護る鎖を切ろうとしますが、ドグラニオ自身にも切れない鎖はビクともしません。
劣勢のルパンレンジャーを見て、自分の獲物は渡さないと姿を現したザミーゴ。そして、その背後には氷漬けになった勝利・彩・詩穂の姿が!!!!
まだ化けの皮にされていない事に安堵しつつも目の前にはコレクションの力で攻勢を強めるドグラニオ。
助けに入ったノエルですたが、ザミーゴを見失い戦いに集中できなくなったルパンレンジャー。
そこへトドメと言わんばかりに力を開放するドグラニオ。
闇の力は辺り一面を焼き尽くし、周辺地域は焼け野が原に…
それを見届けたドグラニオはゆっくりと異世界へと帰っていくのでした。
深手を負った魁利でしたが、そこに透真と初美花の姿はなし…
なんとかアジトに辿り着きましたが、待っていたコグレからふたりが国際警察に身柄を確保された事を伝えられます。
コグレに応急処置された魁利はザミーゴを探しに再び立ち上がります。
たとえ誰かが倒れても、残った奴が願いを叶える…今がその時だと言わんばかりに…
警察病院では病床の透真と初美花を見守るつかさと咲也の姿が。
少し前まで普通の女子高生がこんなになるまで戦っている…
「怖かったろうに」と初美花を気遣う咲也…
一方、圭一郎は懸命に魁利を探します。
魁利の兄と化けの皮が繋がった今、彼の目的はザミーゴ!!
魁利はザミーゴを、圭一郎は魁利を懸命に探すのです。
「俺しかいない」崩れ落ちそうになる魁利を支えたのは圭一郎。
その体でザミーゴと戦うのは無謀だと。それでもひとりで戦おうとする魁利に対して「俺がいる」と宣言した圭一郎。
自分が警察官になったのは目で苦しむ人たちを救う為。もし警察という立場上それが出来ないのであれば…警察を辞めると。
その言葉に思わず振り向いた魁利でしたが…そこへ異世界から出現した巨大ポーダマン軍団が。
目の前の魁利と、ポーダマンに蹂躙される人々の間で葛藤する圭一郎の背中をぽんと押した魁利。
あんたはそっちにいてよ…と。
魁利は圭一郎になれないように、圭一郎は魁利にはなれない。だから、快盗ひとり救うよりももっと多くの人たちを救うべきだと。
そして…
「ありがチュー、熱血おまわりさん」と言い残してザミーゴとの決闘へと向かうのです。
圭一郎は咆哮し、魁利に背を向けて走り出します。
大勢の人の平和と安全を守るために。
遂にザミーゴのもとへとたどり着いた魁利。
人質となった魁利の兄たちは、明日の朝化けの皮にする…と。
だからドグラニオにやられる前に自分と戦えと迫ります。
お互いに変身し…戦闘開始。
というところで第49話は終了となります。
今週の早見初美花
いつもの居場所…ビストロ・ジュレから離れて隠遁生活が始まったジュレの面々とノエルとコグレ…
ここまでは序盤。魁利が外の様子を見に行くまで…
そして戻ってきた魁利から化けの皮の話を聞いてショックを受ける初美花。
膝からがっくりと崩れ落ちてしまいます。
ドグラニオの攻撃で重傷を負った初美花…
初美花はどのように戦線復帰するのか楽しみです。
#49「快盗として、警察として」の感想
夜野魁利と朝加圭一郎…
怪盗戦隊ルパンレンジャーと警察戦隊パトレンジャーのふたりのレッドですが、最初の様子から考えたらふたりの関係性がそこまでのものに昇華するとは思わなかったし、Wレッドのぶつかり合い。
戦うではなく…己の信念と信念のぶつかり合う姿は、涙なくして見れませんでした。
今までと変わらない様子で圭一郎の前に現れた魁利。
魁利の中では圭一郎が自分に怒ってくる事を想定していただろうし、むしろ怒ってほしかったんじゃないかとさえ思えたのですが…
圭一郎が怒りの矛先を向けたのは自分自身の不甲斐なさに対して。
そんな圭一郎の思いは、魁利の心の奥深くに刺さったと思います。それこそ言葉で罵倒するよりももっと静かに、そしてもっと深く…
結局、魁利はそんな圭一郎の思いを受け止めることが出来ず、視線を逸らしてしまう…
この時点では、兄と喧嘩した時、そして圭一郎を突き飛ばした時から何も変わっていなかったんだと思います。
そして、ドグラニオとの戦闘を経て重症の体を引きずり、ひとり懸命にザミーゴを追う魁利でしたが、倒れそうになるところを救ったのは他でもない圭一郎。
魁利を救えない警察であるなら、それすらいらぬとまで言い切った圭一郎。そして、その思いをしっかりと受け止めた魁利。その上で、圭一郎にはそのままの圭一郎でいてほしいと、背中を押して感謝の言葉を伝える…
このふたつのシーンは本当に感動しました。
夜が明けて朝がくる…
その夜明けとともに魁利は魁利の、圭一郎は圭一郎の道をそれぞれ歩き出したのがすごく感動的でもあり、お互いがお互いを認め合ったた上で、それぞれの戦いに挑む姿…最高にカッコよかったです。
次回予告
ついに怨敵ザミーゴ・デルマとの最終決戦に挑むルパンレンジャー達。
つかさ・咲也と透真・初美花の対峙。
「また大事な人を失うのは嫌」という初美花の言葉には、咲也やつかさも含まれているのでしょうか。
そして、氷漬けにされるルパンレンジャー…
「世界の平和を頼んだぜ」という魁利の言葉が意味するものとは…
最終回前の大切な1回。しっかりと見届けたいと思います。
そしてこちらが感想です。